Acerca de
ホールドポイント
猫の人間に対する信頼度・従順度を数値化して初対面でのスキンシップの図りやすさの目安を提供。ブリーダーやペットショップでの子猫購入の目安として役立ちます。
その猫の気質を公正・公平に評価する
ホールド ポイントとは
もしあなたが新たに猫を迎え入れた時に、『人間の手に触れられても抵抗をしない猫』であったならば、それはすぐにあなたの生活の良きパートナーとなるでしょう。
抱っこも出来るし、スキンシップを多くとる事ができるので甘えん坊になる。そして爪を切ったりブラッシングをしたりといった日常のお手入れも苦にはならないでしょう。
前もってその猫がどれくらいの飼育のし易さ、従順さなのか分かると、新たな家族として迎え入れる際の心の準備もできるでしょう。
その信頼できる目安として、下記の要領でホールドポイントをカウントすることとします。
ホールドポイントが高いと、採点した時点では人間が触れることに抵抗が無い事を表しているため、その後の接し方次第で如何様にも躾をしたり性格形成を誘導したりする事ができるでしょう。
勿論、採点後に恐怖を感じるような偶発的な出来事があった場合には、人間に触れられる事を嫌がるかもしれない。しかし生後7週齢までとされる『子猫の社会化期』の付き合い方が良好であれば、その猫の気質の根幹には培った従順な素養があるでしょう。
そして丁寧な接し方をすることで元の従順さを取り戻すことができ、後付けされた恐怖心をも払拭することができると期待できるでしょう。
ホールドの定義
採点開始の合図としてリセットする。
リセットとは、一度審査台の上で猫が(一瞬でも)人間の手から放れた状態(リリース)にする。
両脇に指を入れて持ち上げる。
基本形は掌が猫の胸に当たり、片脇に親指、そしてもう片脇に人差し指(もしくは中指)を入れる。
もう片方の手で腰や後ろ脚などの下半身を支えても良い。
【ホールドまでの時間】 (配点20P)
人間に触れられる事に抵抗感が無い事を示します。
静止の状態になった瞬間からホールドのカウントを開始する。
カウントを開始するまでの時間で従順度を採点する。
【ホールドの状態】(配点30P)
どれくらい人間に身を委ねるかの指標となります。
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Excellent
四肢を全く動かさず、脱力して静止
後肢や尻尾がゆっくりと動くが身体は脱力
1秒につき3P(最大で10秒30P)
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Superior
四肢を動かしてはいないが、
手足に力が入っている
1秒につき2P(最大で10秒20P)
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Successful
多少四肢や尻尾を動かすものの
ホールドの手を持ち替える事なく保持
1秒につき1P(最大で10秒10P)
【タッチ】(配点50P)
①次の項目を全く無抵抗でタッチできる
1項目につき5P
②手足を一瞬だけ反応したり、
やんわりと足が動くだけの場合
1項目につき3P
③多少四肢や尾を動かしても、
ホールドができて攻撃性がみられない
1項目につき1P
④タッチをするとホールドが維持できなくなる。
またはタッチをしようとするとホールドが
維持できなくなる。
その項目は失格として0P
ある項目で失敗した場合、10秒以内に再ホールドが出来た場合、次の項目から続けることができる。
10秒経っても再ホールドできなかった場合、その時点でタッチ審査は終了。
❶ 顔(鼻の頭から頭頂部にかけて指の腹で撫でるようにスライド)
目や顔を拭くなどのお手入れの容易さを表します
❷ 下顎(喉元から下顎にかけて撫でるようにスライド)
口周りを触ることが容易となり、
歯磨きも出来るようになります
❸ 背中(尾の付け根から首にかけて、被毛を逆立てるように3回(スライド)
このポイントが高いと、
ブラッシングが容易にできます
❹ 耳(耳の後ろから左右2回ずつ摘まむ)
このポイントが高いと、
耳掃除が容易にできます
❺ 前肢(左右どちらか一方の肉球を手で覆う瞬間があれば良い)
❻ 前肢の爪(左右どちらか一方の爪を2本出す)
❼ 後肢(左右どちらか一方の肉球を手で覆う瞬間があれば良い)
❽ 後肢の爪(左右どちらか一方の爪を2本出す)
このポイントが高いと、
爪切りなどのお手入れが容易にできます
❾腹部(臍の辺りを3本以上の指で「の」の字を書くように撫でる)
❿尻尾(尾の中央よりも付け根側より軽く握り、そのまま尾先までスライド)
このポイントが高いとブラッシングが
容易で、スキンシップもとり易く、
懐かせることができます